Taste of Japan

生食できる安全・安心の日本の鶏卵で、ワンランクアップの料理に挑戦!

写真: Ⓒ Panther Media GmbH / Alamy Stock Photo

世界広しといえど、日本の鶏卵ほど品質が評価されている卵はほかにないだろう。 日本では、鶏舎への野鳥や小動物の侵入防止対策や、鶏舎に出入りする作業員の消毒の徹底など、ウイルスの進入を防ぐための厳しい衛生管理が行われている。卵の出荷前には、殺菌処理と何工程もの検品が行われ、厳しいチェックをクリアした卵が、食用として流通している。

栄養価が高く、生食ができるほど安心・安全な日本の卵を用いれば、必ずしもしっかりと熱を通す必要はなくなり、調理法のバリエーションが増える。近年、エッグベネディクトやエッグスラットなど、半熟卵を使った料理が人気を集めているが、新鮮な日本の卵を使うことで卵本来のまろやかな味を安心して楽しむことができるだろう。メイン料理からサラダ、スープ、お菓子にいたるまで、さまざまな料理に応用できる卵は、日常的に食べるものだからこそ、おいしさはもちろんのこと、身体にとってもプラスになるものを選ぶようにしたい。

食薬同源に基づく中医薬膳には、身体を温める食べ物と、冷やすもの、そのどちらでもないものを5段階に分けた五性(寒、涼、平、温、熱)という考え方があり、卵は“平性”(身体を温めることも冷やすこともしない)に当たるので、1年中常食するのに適した食材だといえるだろう。料理家で国際中医薬膳師のちづかみゆきさんによると、卵は心、肺、脾、肝、腎の五臓すべてに働きかける万能な食材であり、身体の隅々に栄養を運ぶ「血」を補う働きをするという。 「卵は不足している血を補うほか、身体に潤いを与える滋陰の働きをするので、乾燥が気になるこれからの季節には特に卵を使った料理がおすすめです。定番のオムレツは半熟で仕上げるととろりとして美味ですし、季節の野菜を使ったスパニッシュオムレツもお手軽です。寒い日には、卵と同様に潤いを補う働きをする、豚肉やエリンギ、チーズと合わせると乾燥対策も万全でしょう。また、目玉焼きは温める効能のあるクミンとの相性が抜群です。お好みで塩や醤油を加えてお試しください」

また、卵白、卵黄それぞれに効能が異なるのも特徴だ。心・肺・腎に働きかける卵白には、若干だが冷やす作用があるという。「喉の痛みを鎮静化したり、肺に熱があって空咳が出る場合にすっきりさせたりする解毒の働きがあります。そんな症状があるときには卵白炒めがぴったりです。卵白に塩、中華スープ少しを加えて混ぜ、具材をとじますが、一緒に刻んだしょうがやねぎ、豆腐を入れるといいでしょう。スイーツなら、泡立ててメレンゲを作り、パンケーキに加える方法もあります」

一方で、心、腎に働きかける卵黄には、滋陰と補血に加えて、胃腸の働きをよくする効果があるそうだ。卵黄を使った日本料理の代表といえば、日本のソウルフードである卵かけごはんだろう。新鮮かつ安全な日本の卵だからこそできる、生の卵黄を使った究極にシンプルな食べ方をぜひ体験してみてはいかがだろう。

以上のように、卵には効能が多く、非常に優れた食材ではあるが、新鮮で品質が確かなものでなければ、その恩恵に十分にあずかることはできない。信頼できる栄養満点の日本産卵を日々の食事に取り入れることで、疲れ知らずの健やかな身体をキープしたい。


【語る人】
ちづかみゆき 料理家・国際中医薬膳師
上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

【卵を使ったおすすめレシピ】

生食できる日本産卵を半熟で仕上げるおもてなしレシピ
「温泉卵とシーフードの前菜」

半熟卵に白だしを合わせた「温泉卵」に、ウニやキャビアを添えれば、ホームパーティにぴったりの気の利いた前菜に。

鶏肉を卵とじにした丼は、日本屈指のソウルフード
「親子丼」

ご飯に、だし汁、醤油、砂糖、酒などで甘辛く味付けた鶏肉と卵をトッピング。卵は、半熟状のとろとろの食感に仕上げるのがおいしくいただくコツ。

だしが味の決め手! 胃と心に優しい卵の蒸し料理
「茶碗蒸し」

卵を茶碗に入れて蒸し上げる日本の伝統料理「茶碗蒸し」。昆布とかつお節の旨味成分が染み込んだふわふわの卵を口に含むと、元気がない日でも食欲倍増! 風邪気味のときにも。

ひと口で笑顔になれる、老若男女に愛される卵焼き
「だし巻きたまご」

シンプルゆえに、卵そのもののおいしさが引き出される「だし巻きたまご」。丁寧にしっとりと焼き上げることで、口にいっぱいに広がるジューシーな食感を実現。

参考:一般社団法人日本養鶏協会
写真提供:amanaimages、photolibrary
文:有元えり

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